理念を明確にする

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あなたが自分自身の人生の監督にならなければ、あなたの人生は他の誰かによって管理され、コントロールされてしまいます。あなたはどのように生きるか、あなた自身で決めることができます。そして、そのような人生を生きているかどうか、自分自身で常に分析し、評価し、軌道修正を行い、自分に指示するのです。あなたの人生はあなたが決定すべきです。あなたの理想はあなたにしかわかりません。

理念が明確になることで、あなたがどこへ向かおうとしているのか、またその前後逆まで含めて、とても明確にコントロールすることができます。つまり、進むべき目的地、道のり、通過地点、そして進むべきではない方向まで、きちんと把握し、戦略的にコントロールできるようになり、迷いがなくなります。

理念は行動であり、活動であり、決断であり、信念体系のことです。それがより高いレベルの結果やより高い成果に導きます。あなたが理念を変え、信念を変え、そこから来る行動を変えることで、結果が変化するのです。あなた自身が立ち上がって、行動しない限り、あなたの人生には何も起きません。

読書の意義:偉大な人物の洞察力に学ぶ

信念体型そのものを変化させるために読書が効果的です。中でも深遠なこの世界を築き上げた偉大な政治家や企業家、発明家などの伝記はおすすめです。ビジョンを持ち、そのビジョンを実現化させる方法を見いだし、勇気と信念を持って、その信念を貫き通す人の話には感動を禁じえません。

人物伝というものは、単にその人を知るというだけでなく、その人がどのように意義深いものを人生において創造し、影響を与えていくかという信念体系や行動についての理解を助けてくれます。人生そのもの以上の、まるで世界を改革するくらいの、あるいはもっと大きな衝撃を与えるほどの影響力を感じさせてくれます。

人物伝を読みながら、人が不可能を可能にしていく過程を知ることができます。技術革新も可能、政治システムだって改革できる、人口調整や食糧難も解決できる。足並みの揃わない未熟な国から生産的な世界のリーダーとなる国家へと変革もできる。世界を変えることもできる、ということを疑似体験できるのです。

マーケティングに関する本も何百冊も読み、勉強してきました。現在はゲーム理論の本を集中して読んでいますが、大変興味深いですね。深層心理について書かれた本も多く読みます。心理学や社会学の分野は、最新の学会論文を知り合いの学者に頼んで毎回送ってもらい目を通しています。

今後も私が読み続けたい本は、さらに洗練された伝記ものです。また、世界情勢、人生哲学、思想に関する本も読んでみたいと思っています。他には、人類の期限や人間を取り巻く社会の複合化に興味があります。人間の欲求は、衣食住や子孫繁栄の欲求を経て、やがて社会的な承認欲求が現れ、徐々に高度な段階への欲求へと移行していきます。そして、個人の関わる社会は複雑化し、人の果たすべき役割も重層化し、さらに高度になっています。

おそらくあなたにも追求したい何かがあると思いますが、まずは、とにかく伝記を読むことをお勧めします。彼らは成功者であり、大いなるゴールに到達し得た人々であり、ビジョンを持ち続け、どんな逆境であろうが、悪運に見舞われようが、非難を受け続けようが、決して自分のゴールをあきらめなかった人々だからです。偉大なことを成し遂げた人物の洞察力を理解すれば、あなたの目標はほとんど成し遂げてしまえるはずです。

自問自答するためのノート

「今日の面接から何を学んだだろう」と。その会社の事、その仕事のポジションでの新発見はあっただろうか。商品やサービスとの関連性を見出しただろうかと、次々に自問していくのです。徐々にかなり深く自問自答ができるようになりました。そのおかげで自信がついてきました。さらには、もっと難解な質問を自分に問いはじめました。「その面接を通して、自分自身の何を新たに発見したか」と。これは非常に哲学的、かつ存在意義を問う質問です。

面接後、私のどの態度が彼らに好印象を与え、またどの態度や質問が否定的な印象を与えたかを深く分析したのです。その分析と反省が積み重なり、やがて自信となり、人への影響力を常に考えるようになりました。

自分の行動が他者に与える影響力

影響力とは、時間と価値との相対評価です。相手が割いてくれた時間に対して、自分が与えた価値が大きければ大きいほど、影響力を与えることになります。与えた価値が低いと、相手の貴重な時間を奪ったことになります。もちろん価値とは、相手が求め認める価値のことです。

自分の行動が他者に与える影響力。価値は自分自身で作り出すものである。

人間というものを理解することの重要性

モノの売り方ではなく、人間の自然感情や心理というものを学ぶ必要があるとわかりました。消費者心理と一言で言っても、男女によっても違います。希望や夢、問題点も人それぞれ違います。あなたの商品やサービスを買ってもらうためには、そこに焦点を当ててセールスをしなくてはなりません。彼らの抱える問題を解決してあげること。それがセールスです。

あなたが消費者の「心」に寄り添うない限り、それはやがて見透かされてしまいます。消費者には一人一人、感情の揺れ動きがあり、悩みがあり、人生があるのです。一人一人が存在意義を持ち、価値観の違う個別の人生があるのです。

人間心理の本質を知るには、誰も皆、自分のことを1番に考え、自分の立場からしか世の中を見ていないという、大前提を理解しておくべきです。夫には夫の都合があり、妻には妻の都合が、子供には子供の都合が、という具合です。どんなにテクノロジーが発展しようが、相手にしているのは、ロボットではなく、感情を持つ人間なのです。

まず、相手の言葉に耳を傾けよう

私がどんなにその商品やサービスの必要性や重要性を信じていても、顧客にとっては、何ら重要ではないということです。いかにして顧客に「関係ない」と思っているところから、「重要だ」と感じてもらえるかを考えなくてはなりません。

私がセールスの仕事で発見したのは、私を重要だと思ってもらうためには、当たり前のようですが、先にその人を重要だと思わなくてはならないと言うことです。そのためには、まず、話を聞かなくてはなりません。

人の話を聞くという事は、話を聞きながら、その内容を徐々に組み立てていくということです。言葉の意味だけでなく、その内容が意味することや、内容の背景も深く理解するのです。内容の背景というのは、話し手の持つ役割やその話の理由や目的を理解することです。

大事な事は、話し手にしっかり聞いているという合図を出したり、質問を返すことです。しっかりと相手の目を見て、うなずいたり、相槌を打ったりします。相手の話をしっかり理解しようと集中し、不明瞭な点は確認のための質問をするのです。さらに詳しく知りたい内容も聞き返します。相手が話を続けているのに、そわそわとよそ見をしたり、腕や足を無意識に動かしてしまったりということがあってはいけません。

しっかりした聞き方をすることで、驚くほどの効果が得られ、結果も素晴らしいものとなります。

資本を使わずにビジネスを獲得し、財を得る方法

自分の抱える問題より、往々にして相手の方がより深刻な問題を抱えているものです。相手の問題を解決してあげることによって、結局は常に自分の問題の解決となる。

「裁定取引」の概念

誰も価値を見いだしていないものを見つけ出し、適正な市場や買い手をコントロールし、その価値提供するというものです。新たに何かを作り出すのではなく、既にあるモノとモノの間にある、他の人には見えていない隠されたチャンスを発見することを指します。そのまだ発見されていない機会を、明確にかつ固たる理由を持って理解する能力は、ビジネスにおけるレントゲンのようなものです。この能力は、まだ最大化されていない機会に焦点を合わせて探すことにより、磨かれていきます。

人から興味を持たれたいのなら、まず、人に興味を持ちなさい。あなたが人から感動されたいのなら、まず相手に感動しなさい。口先だけの「すごいですね」という言葉は、全く伝わりません。人に感動を与えたいのなら、相手に生きた質問をする必要があります。お互いの接点について深く理解をすることです。

そういった人との交流から、あなたの価値は作られるのです。あなたの独自性、才能とは「相手が認めた価値」であるということを忘れてはなりません。相手に価値を与えることができればできるほど、あなたの才能は高まり、認知されるということなのです。

毎日、今という瞬間を大切にして生きること。プロセスこそが、人生なのです。

あなたの人生の報酬は、人の援助をし、問題を解決し、改善の機会を与えた、その貢献度に対する報酬です。それがあなたの安定感や幸福感の基礎を作っていくのです。人生というのは、あなたのとる行動なのです。それがいかに社会に貢献し、いかに幸福感を与え、いかに充実感や満足感を、社会や市場に付け加えることができるかということなのです。

自分自身の心が、価値を作っていることに気づいていないからです。あなたの信じるところのものがあなたの行動を変え、周りを変え、社会を変えていくのだと理解していない。

あなたが生きる世界をより良くする

参考文献

ジェイ・エイブラハム『限界はあなたの頭の中にしかない:小さなアクションで、最大の成果を引き寄せる』島藤真澄訳、PHP研究所、2015年、236頁

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