ジェフベゾス

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リーダーはお客様を起点に考え、逆算して仕事をする。お客様から信頼を獲得し、維持していくために全力を尽くす。リーダーは強豪にも注意を払うが、何よりもお客様を中心に考えることにこだわる。

Amazonの重要な6つの原則

オーナーシップ(Owmership)

革新と創造の追求とシンプルな方法の模索(Invent and Simplify)

常に学び好奇心を持つこと(Learn and Be Curious)

物事を大きく考えること(Think Big)

信頼の獲得(Earn Trust)

最高水準の適用(Insist on the Highest Standards)

脳は、エネルギーを節約するようにできている。

「脳の最も重要な仕事は、体のエネルギー需要を制御することなのだ。要するに、脳の最重要タスクは、考えることではないのである」リサ・フェルドマン・バレット『バレット博士の脳科学教室7 1/2章』

「信頼できる人だ、知的な人だ、と思われたいのならば、よりシンプルな言葉で事足りる場面で、複雑な言葉を使わないことだ」と書いている。

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー:あなたの意思はどのように決まるか?』

カーネマンによれば、説得力のある話し手と言うのは、情報の受け手の「認知的負担」を減らすために、出来る限りの手を尽くすのだという。読んだり聞いたりする時、知的な努力を必要とするものは、すべからく頭の負担を増加させる。なじみのない言葉や知らない略語、複雑に入り組んだ、文章、新しいアイディアなどあらゆることが負担につながる。もしあなたがこのような負担を与え、続けたら、読み手や聞き手は、すべてを放り出して諦めてしまいかねない。

自分が知っていることではなく、相手が知っていることを起点にする。優れたコミュニケーターは、自分が知っていることを起点にするのではなく、聞き手が知っていることから出発する。

バフェットは、株主への手紙の草稿、「親愛なるドリスとバーティ」という書き出しで始めるのだという。正式に発表する段階で、2人の名前を消して、「バークシャー・ハサウェイの株主の皆様へ」に書き換えるのだ。彼の手紙は、親しみやすく、読みやすい。そして、読者を楽しませる。話の読み手を思い浮かべることで、バフェットは相手の視点から物事を見て、彼らが簡単に理解できる言葉で語りかけるのだ。2018年の手紙の下書きをした時は、自分の姉妹が株の売却を考えている状況を想定したという。バフェットの仕事は、彼女たちに株を持ち続けるよう説得することであった。

書き始める前に、次の3つの質問を自分に投げかけて、聞き手や読み手のことを理解するのだ。

Who:ターゲットとなるオーディエンスは誰だろうか?バフェットは、姉のドリスと妹バーティが読む手紙を想定している。

What:相手が知るべき情報は何だろうか?自分が知っていること全てを披露するのは避けよう。彼らがまだ知らないが、知っておくべき事はなんだろうか?

Why:なぜそれらが彼らにとって大切なのか?彼らが気にかけているのは、あなたのアイデアではない。あなたのアイデアが、 自分のより良い生活に、どのように役立つのか、この点に関心があるのだ。

メッセージをシンプルにすること

ステップ1がオーディエンスを知ることならば、ステップ2は、オーディエンスに適したメッセージを選択することだ。

「発明こそが、私たちの成功の源です」とベゾスは書いている。「私たちはともに、クレイジーなことに取り組み、それを普通のことにしてきました。カスタマーレビュー、ワンクリック、パーソナライズされたレコメンド、プライム会員向けの超高速配送、ジャストウォークアウト・ショッピング、気候変動対策に関する誓約、キンドル、アレクサ、マーケットプレイス、インフラとしてのクラウドコンピューティング、キャリア・チョイス、その他多くのものを、私たちは先陣を切って開拓してきました」

ベゾスは、かつて、「私たちがインターネットの世界で同業他社よりも優れた業績を上げている理由が1つあるとしたら、それは、私たちが顧客体験にレーザーのように焦点を当ててきたからです」と述べた。

複雑なものをシンプルにする能力

簡単で短い言葉を選ぶ

メッセージをシンプルに保つことに注力しよう。シンプルなメッセージは、大いなる力となる。長く高尚な単語ばかりで構成された文章やプレゼンテーションは複雑で、読み手や聞き手に困惑や混乱をもたらすだけだ。それに、眠気も誘う。

ゼネラル・エレクトリック(GE)の航空事業部門で企業内弁護士を務めるショーン・バートンは、簡単な判別方法を考え出した。「もし高校生がそれを読んで、前提知識なしに理解できないようであれば、その文書は十分に平易であるとは言えない」

文章は短く、能動態で書かれている。格言の力は「強力なアイデアをひと握りの言葉に凝縮する」能力にある。格言というのは総じて気づきを引き起こし、「爆発的な結果」をもたらす。短い言葉は、言うのも、読むのも、覚えるのも、繰り返すのも簡単だ。

短く、覚えやすいフレーズは、リーダーシップにおいて、音楽のサビと同じような効果を持つ。サビの基本的なルールは、シンプルで繰り返せることである。

最初の1行で惹きつける

世界的なベストセラー作家ジェイムズ・パタースンによれば、本を書くにしても、メールを送るにしても、プレゼンテーションを行うにしても、最初の1行次第で明白な優位性が生まれるという。

オーディエンスに知ってもらいたい、ただひとつのビッグアイデアを表すログラインを作成したら、次の問題はそれをどこに組みこむかだ。

結論から始めよ

指揮官の意図とは、ミッションを率いる指揮官が描く「ミッションが成功裏に終わった状況」、いわばビジョンである。明確で、簡潔で、容易に理解できるものでなければならない。ミッションの全体像であり、脚本家のログラインにあたる。

第1に、5W(いつ・誰が・何を・どこで・なぜ)に答えるものであること。第2に、ミッションのブリーフィングの最初、そして最後に繰り返されること。第3に、次のような宣言から始まることとされている。「私たちが達成しなければならないもっとも重要なことは……」 軍でコミュニケーションの指導にあたる専門家は、指揮官の意図とは、全体像を明確かつ簡潔に伝える「パーパス・ステートメント」の役割を果たすと説明する。

簡潔明瞭なステートメントを通してミッションの目的を理解する必要があるのだ。簡潔であることは明確さにつながり、明確であることで人は鼓舞されるのである。

指揮官の意図は、箇条書きのリストではなく、名詞と動詞を含む文章として作成され、口頭でも伝えられる。

先頭でも冒頭でもいいが、肝心な点は、聞き手や読み手が知る必要のある最重要情報を最初に持ってくることだ。詳細については何も知らなくても、結論さえわかれば、全体像を知ることができる。

複数の研究で、メールや文書、記事の読み手の注意を引くのに、書き手に与えられる時間は15秒だということが明らかになっている。読者の約45%は、15秒後に興味を失うか、続きを読むことを放棄してしまうのだ。しかし、15秒(英語の文章ならば35語程度)を過ぎても注意を引きつけられたならば、読者は残りのコンテンツを最後まで読み進める可能性が高くなる。

アマゾン流ビッグアイデアの示し方

あなたが高い完成度の文章やスピーチ原稿を作成したいと望むならば、ビッグアイデアを「明確さ」「簡潔さ」「具体性」が揃ったものにしなければならない。

明確さ

アマゾンは明確なコミュニケーションを非常に重要視している。口頭および書面でのコミュニケーションを明確にするために、アマゾンの従業員は、以下のガイドラインにしたがうよう奨励されている。 ・誰が何をしているのかをはっきりさせるため、能動態を使う。 ・業界用語を避ける。 ・フレッシュ・キンケイド・テストで、8年生(中学2年生)以下を目指す。 ・アイデアが「So what?テスト」に合格していることを確認する。

ログラインを研ぎ澄ましていくプロセス

自分は、他の人が理解していない詳細を知りすぎているということだ。  そこで、伝えたいメッセージを作成しながら、自分に問いかけてみるのだ。「So what?(だから何?)」と。この質問を3回繰り返そう。そうすることで、聞き手が知りたがっているメッセージの核心に近づくことができる。

情報を伝えるうえで、詳細は不可欠だ。だが、詳細情報はログラインではない。ログラインは、大きな全体像を伝えるものなのだ。

簡潔さ

アマゾン流のコミュニケーションとは、読みやすく、かつ理解しやすい文書やメールを書くことだ。アマゾンの社員は、1文を構成する単語を20語以下に保つように指導される。つまり、文章の書き手は不要な言葉を削ぎ落としていくことを求められる。

具体性

アマゾンの従業員たちはライティングのクラスで、曖昧な言葉、つまり「玉虫色の表現」を避けることを学ぶ。

たとえば「大半のお客様」と言う代わりに、「プライム会員の87%」と具体的な数字を用いるのだ。「大幅な改善」ではなく「25ポイントの増加」、「少し前に」ではなく「3か月前に」とあくまでも具体的に書く。

たとえ世界一素晴らしいアイデアを持っていたとしても、それを明確で簡潔、かつ具体的な1文で表現できなければ、誰からも注目されないのだ。

ビジネスケースを構築するために長く慣れ親しんだツール

強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を分析するSWOT、財務予測、そして営業利益率や市場規模を計算する詳細なスプレッドシートである。

読んだ本から最大の効果を得るには?

読んだ本から最大の効果を得るには、最大の効果を得られる本を読むことである。成功をおさめるリーダーは、すべての本を読破することは不可能だと知っている。ではどうするかというと、先に成功をおさめているリーダーが読んだ本、読んでいる本を、すべて読もうと考えるのである。他の成功者が、特に価値があったと紹介する本や、お勧めの本を参考にすることを習慣化したい。