本当に効果のあるダイエットとは?

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半永久的に体重を減らすには、「2段階のプロセスが必要」です。肥満には「短期的な問題」と「長期的な問題」があります。

短期的な問題とは、すぐに体重が減るかどうか。短期的には、様々なダイエット法で体重を落とすことはできますが、体重が設定値を下回ると、体は体重を増やすためのメカニズムを活性化させます。それが、長期的に見たときの問題点です。

肥満の原因はただ1つではなく、多因子的な疾患です。カロリーや炭水化物、糖分、インスリン抵抗性などいろいろな要因がいくつかのホルモンの経路に左右することによって体重が増えます。そうしたホルモンの中で最も重要なのがインスリンです。

低炭水化物ダイエットはインスリンの分泌量減らす。低カロリーダイエットはすべての食品に対して制限を設けるため、結果的にインスリンの分泌量を減らす。パレオダイエットやLCHダイエット(精製された食品や加工された食品をほとんど摂らないダイエット法)、キャベツスープダイエットもインスリンを減らします。つまり、いかに効率的にインスリンにアプローチするかが減量効果を高め、効果を長くキープするための鍵になります。

それぞれのダイエット法は、別々の側面から肥満の解消に取り組んでいるだけで、どのダイエット法にも効果はあります。ただ、どれも肥満全体に対する対処法ではないため、長くは効果が続かないのです。①②

①Frank M. Sacks et al. Comparison of Weight-Loss Diets with Different Compositions of Fat, Protein, and Carbohydrates. N Engl J Med 2009 Feb 26;360:859-873

Bradley C. Johnston et al. Comparison of Weight Loss Among Named Diet Programs in Overweight and Obese Adults: A Meta-analysis. JAMA. 2014 Sep 3;312(9):923-933.