読書から成果を得るための6つの心得:実用書の読み方

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読書の目的を強く認識し、読み方を工夫する

私たちは、なぜ本を読むのでしょうか?人により理由はさまざまだと思いますが、興味があることについて「知りたい」という欲求から関連書籍を読むことが多いのではないでしょうか。「知りたい」という欲求から本を読み始め、読了する。「なるほど、なるほど」と読んだ文章も、数日すると内容がほとんど記憶に残っていない。本を読み終えたことに満足し、また、次の興味ひかれる本を読み始める。読書を娯楽として楽しむだけなら、読みたい本を読みたいように読む。それが一番かもしれません。しかし、ビジネス書や実用書は読み方が違うはずです。自分の生活に役立てるために読んでいるはずです。自分の生活や仕事に役立てる読み方とは、どのような読み方でしょうか?

読書から最大の成果を得るための心得は、全部で6つあります。

1、何かを学び取りたいと強く望むこと

これが最も大切なポイントです。心から強く望むこと。目的(問い)のある読書をすることが、成果を得るポイントになります。目的のない読書は著者の思考を旅するだけになります。その結果、あなたが何をいくら読んでも、ほどんど役に立たないということになります。なんとなく歩いた道の景色が記憶に残らず、思い出せないのと同じです。

読書する目的(問い)を作り、自らの問いへの答えを導き出しましょう。

2、同じ節をじっくりと読み直す

最初は、ひとつの章に目を通して、その章の全体像を把握します。ひとつの章にあるすべての節の内容を把握したら、今度は一つの節をじっくりと読み直します。その節の要点が理解できるまで繰り返し読みます。先に読み進みたくなる気持ちをグッと抑えてください。先に読み進めることが目的ではありません。いくら早く読んでも、自分の生活の一部にできないのであれば、読んだ時間も無駄となります。(娯楽のために読書する場合は、この限りではありません。)その節が、理解できたら次の節に進みます。

理解するまで何度も同じ節を読み返しましょう。

3、読んだ内容について考える

時々、読むのを中断して読んだ内容について考えます。書いてあることを実践できないか、応用して実践できないかを考えます。実践できそうな事は、どのように実践をするか手順を考え、行動に移しましょう。考えたことや実践できそうな事は、ノートなどに記録をします。書くことにより、理解が深まります。そして、より深く考えることができます。

読んだ内容を自分の頭でよく考え、ノートに記録を残しましょう。

4、線をひいたり、印をつけながら読む

マーカーや色鉛筆、ボールペンを手に持って読書します。目的(問い)に合った提言(答え)があったら赤線を引きます。心がときめく文章があったら印をつけます。線をひいたり、印をつけながら読むと読書がより面白くなります。文章を読んでいて、ひらめいた事は本の余白に直接書き込みましょう。本を読み返す時、そのメモは新たな思考をもたらしてくれます。
長続きする成果を得るためには、熟読した本でも毎月読み返しましょう。読み返すときには、線や印のところを中心に読みます。その部分を読むだけでは理解できない時、その項(パラグラフ)をもう一度読みます。次回読むときに理解できるように他の部分にも線を引いておきます。

線を引き、印をつけて、学びを深めましょう。

5、新しい習慣をつけるために行動に移す

マスターしたいと思う事は、行動に移さなければいけません。知識はすぐに忘れてしまいます。知識は活用して習慣化して、初めて吸収できるのです。本を読むときは、単に情報を得ようとしているのではないことを肝に命じましょう。新しい習慣を作ろうとしているのです。さらには新しい生き方を模索しているのです。マスターするには、時間と忍耐、日々の実践が不可欠です。

身につけたい知識は、行動に変換しましょう。繰り返し行動することで習慣にして、身につけましょう。

6、ノートに記録する

読書する目的(問い)をノートに書きます。読書から得た成果(答え)も書き残します。生活の中で実践した事を具体的に書きます。日付や行動を正確に記録しましょう。記録をつけることが、励みにもなります。何年後かに読み返した時は、とても面白い読み物にもなっているはずです。

人はすぐに知識を忘れます。自分の思考をノートに書き残しましょう。

まとめ

読書から学んだことを、身に付いた習慣として無意識に行えるようにするには、復習と実践を絶えず本気で繰り返すしかありません。1冊の本から最大限の成果を得るために、6つのことを実践してみてください。

必ずや、本の知識があなたの生活に役立つ知恵や技能になります。なりたい自分になる一番の近道は、行動し続けることです。

参考文献

デール・カーネギー、関岡孝平訳『デール・カーネギーの悩まずに進め:新たな人生を始める方法』パンローリング、361頁