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「なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?」プレジデント社

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?」を読んだので紹介いたします。

著者:フィリップ・デルヴス・ブロートン (Philip Delves Broughton
バングラデシュに生まれ、イギリスで育つ。
1994年、オックスフォード大学ニューカレッジを卒業後、デイリー・テレグラフの記者として25カ国以上で報道に携わる。
同紙パリ支局長を経て、2006年にハーバード・ビジネス・スクールでMBA取得。
その後、アップル、カウフマン財団でライターとして勤務し、現在はフリーのジャーナリスト。
最初の本である『ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場』はニューヨーク・タイムズのベストセラーとなり、フィナンシャル・タイムズとUSAトゥデイの「ビジネスブック・オブ・ザ・イヤー」に選ばれる。妻、二人の息子とともにアメリカ在住。

アメリカでは、セールスについて二通りの考え方が根強く対立している。一つは、ベンジャミン・フランクリンと、彼の生まれ変わりのようなバフェットやウォルマートの創業者サム・ウォルトンが実践し、デール・カーネギーノーマン・ヴィンセント・ピールらによるベストセラーに書かれた考え方だ。つまり、民主主義がきちんと機能している社会では、ものを売ることに秀でていれば、社会階級や身分や育ちによる障害を乗り越えることができるとするものだ。偉大なセールスマンはそれだけで成功できる。この考え方によると、ものを上手に売れることは、健全な人格の証拠である。優秀なセールスマンであるからには、その人に他者を引き付ける魅力──勤勉さ、規律ある生活、信頼──があるということで、そのような人物は何をやっても成功するだろうというわけだ。
それと対極にあるのが、『セールスマンの死』でアーサー・ミラーが描く、資本主義に振りまわされて人生の最後の日々をみじめに送る男性の姿に象徴される考え方だ。主人公のウィリー・ローマンはドサ回りのセールスマンの仕事に疲れ果て、はかない夢がかなわなかったことに絶望する。彼にとってセールスは屈辱であり、企業の卑しい目的のために人間の尊厳を踏みにじる行為なのである。資本主義の最低の姿だ。

アーサー・ミラー自伝』に、この戯曲が生まれたきっかけが記されている。

セールスの能力は、売り手の動機次第で途方もない善にも悪にもなり得る。
セールスマンでない人だって、毎日のように、自分自身に、自分の家族に、友達に、社員に、何かを売り込んでいる。毎朝子供に学校で先生の言うことを聞きなさいと売り込む。自分に本を書けと売り込む。学校や会社に入れてくれと売り込む。恋人になってほしいと売り込む。ウェイターは本日のスペシャルを売り込み、医者は薬を売り込む。人間ならば、誰しも何かを売っている──それがセールスだ。

…セールスは、人生につきものの拒絶と許容の試練以外の何ものでもない。自分が信頼されているのか、インチキ野郎だと思われているのかを目の前に突きつけられるのだ。

…セールスマンは営業につきものの拒絶にどう対処しているのだろう?「ノー」と言われ続けて、ほんのたまにしか「イエス」の返事をもらえない人生って何だろう?

次々と客に会い、同じセールストークを唱え、おなじみの反論を突きつけられて落ち込み、それでもまたどうやって気持ちを盛り上げるのだろう?

何かを売ろうとすれば、いやでも本当の自分と向き合うことになる。お金のためにどこまでならできるのか?

背景も目的も違う人たちを相手に、自分をどう見せるのか?

友達づきあいと仕事上の関係をどこで線引きするか?

こうした問いに正解はない。ただ、その問いにどう答えるかで、自分が何者であるかが決まり、成功できるかどうかが決まるのだ。

僕がこの本でこれから書くことは、営業のハウツーではない。

本書は、「営業とは?」という問いに対して、実例を基に様々な角度から検証されています。

営業は、経済活動のなかでいちばん原始的でありながら、いちばん進化した機能なのだ。

本書を執筆するために、さまざまな場所を訪ね歩いた。セールスを文化や産業に固有の問題としてではなく、どんな人種にも産業にも共通する人間の営みとして考えてみようと思ったからだ。セールスに欠かせない資質(忍耐力、自信、粘り強さ、感じのよさ)は、人生においても必要なものだ。僕は誰が、どうやってそれに成功しているのかを見つけたかった。

…ものを売る能力はそもそも訓練で身に付くものなんですか?

営業の才能は、先天的なものですか?

それとも後天的なものですか?

セールスマンは私生活でどんな犠牲を払っているのですか?

 

偉大なセールスマンにはさまざまなかたちがあることをこの本で示すことができたなら本望だ。これが正解だと言える一定のかたちはない。セールスマンに共通の特徴は、打たれ強さと楽観主義だ。だがそれを別にすれば、お金がやる気につながるセールスマンもいれば、自分たちに閉ざされた世界の壁を破るための効率的な方法としてセールスを仕事にする人もいる。

解説
営業とは、つまるところ何なのか。狭義では特定の商品を金銭の対価をもらって買ってもらうことだが、ノンプロフィットの団体が寄付を集めることも営業である。ものは買ってもらわなくてもお金をだしてもらうとか、お金はだしてもらわなくても手伝いをしてもらうためにする行動も営業だ。
…営業とは、「自分の思いを相手に伝えて相手の心を動かして行動を起こしてもらうこと」なのだ。

単行本: 384ページ
出版社: プレジデント社
発売日: 2013/8/30

本書の考え方を活かせば、より豊かな人生を歩む手掛かりになることは間違いないと思います。

また、あらゆる実例を通じて、その人の人生、考え方、生き方が学べます。

目標をより早く、より確実に掴むための手段が「営業」だと考えると、我々の人生にとっても、非常に役に立つ内容だと感じました。

そして、非常に多くの参考文献を基に考察されているので、「営業」に関心のある方は一読の価値があると思います。

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