スモールビジネス構築のスキルとノウハウ
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最小の労力で最大の成果を導き出し、さらに時間とお金に縛られない豊かなライフスタイルを手にすることができるビジネスの構築法。そのために、ビジネスを自動化し、あなたの元からビジネスを手離れさせるスキルや考え方、ビジネスモデルを紹介します。
労力とは、時間やお金、人材、手間、在庫、リスクなどです。人口減少や労働力不足、終身雇用の崩壊、年金制度崩壊に伴う老後不安、テクノロジーの進化による技術革新など、価値観や概念が目まぐるしく変わる世の中において、どんな状況からでもお金を稼ぎ出すスキルを高める方法を身に付けることが、自分の身を守ることができる最高の武器となります。誰かに何かを強制されることなく、自分の人生を自分でコントロールできるライフスタイルを築くことができます。
一般的なスモールビジネスの働き方は、労働集約的な働き方です。自らの時間や技術、知識などをお客さんへ提供することの対価として収益を上げています。仮に自分が病気になってしまったり、何らかのトラブルが起きてしまった時は、収入が絶たれてしまうことに直結します。
ゴールは「ビジネスを手離れさせる」こと
働く場所や時間を自分で選び、家族との時間を大切にするライフスタイルを手にするために、構築したビジネスをあなたの手元から手離れさせ、きちんと収益が上がってくるビジネスを構築していくことが、最終目標となります。ネットやリアルという垣根を取り払い、業種、業態にとらわれることなく結果を出していくことができます。
ビジネスをあなたの元から手放れさせるには、誰かの力を借りることが必要です。外注を使ったり、社内業務にしたり、作業を見直しながら、ビジネスを再構築していく中で、他者の力を活用する事は必要不可欠です。
ビジネスを自動化するためには、仕事をパーツ分けし、標準化された作業をどんどんアウトソースしていくという流れを作っていきます。人の能力に頼らない仕組みを作る必要があります。
ビジネスを立ち上げるために注意すべきポイント
ビジネスを立ち上げるといっても「何をどうして良いかわからない」という人は多いのではないでしょうか?どんな商品が良いのか?どういったサービスが良いのか?どのような業種業態が良いのか?どのように展開していくのか?選択肢や考える事は多岐に渡ります。
ビジネスとはお客さんが抱く問題を解決すること
お客さんはなぜあなたにお金を払うのか?それはあなたが扱う商品やサービスを必要としているからです。お客さんが最終的に求めている事は、問題を解決した未来であって、商品やサービスではありません。儲かりそうな起業のネタであっても、面白そうな商品であっても、資格や知識があっても、お客さんが抱えている問題を解決してあげることができなければ、ビジネスとして成立させる事はできません。
1番初めにお客さんの問題を解決することに焦点を当てなければなりません。「自分の好きなことや情熱を傾けていることで起業しよう」と言われることもありますが、いくら情熱があっても、アプローチのポイントが間違っていれば稼げないビジネスになるだけです。
「お客さんはどんな問題を抱えているのだろう?」というお客さん目線でビジネスを考えてみましょう。
ビジネスのネタ
新たにビジネスを構築すると考えると難しく感じるかもしれませんが、日常生活の中にビジネスのネタはたくさんあります。人が生活する事は経済活動が行われているということです。商売とは経済活動を支える行為です。そのため身の回りにある商品やサービスは全てビジネスのネタであると考えることができます。またその商品やサービスが出来上がるまでの過程や経路に分解することで、ビジネスとして取り組める要素が驚くほどあります。ビジネスとは、お客さんが抱えている問題を解決するという大前提とともに「誰かの代行」と考えると、起業のネタはさらに見つけやすくなります。
ビジネスの成否を分ける判断基準
どのような業種でどのようなビジネスを行うかということは、良い結果を引き寄せるためには無視できない要素です。しかし、それ以上に、ビジネスのポテンシャルを正しく見分ける目と判断基準を持つことが大切です。
次のような基準に照らしてビジネスを選ぶ必要がありますし、ビジネスを選ばないという判断も必要です。
ビジネスを選択する判断基準10項目
1、売り上げを作りやすく利益を多く残せるか?
2、資金の回転スピードは早いか?
3、リピート性は高いか?生み出しやすいか?
4、小資本で立ち上げられるか?
5、優位性・差別化を築くことはできるか?
6、コントロールできない要素を排除できるか?
7、マンパワーに頼り切らずに仕事を回せるか?
8、集客はスムーズに行えるか?
9、市場規模はどのくらいか?
10、ビジネスモデルは確立しているか?確立させられるか?
「薄利多売」というビジネスモデルは、結果的には資本力のあるところが勝つビジネスモデルです。金額を安くして、今よりお客さんを集めたとしても、あなた以上に資本力のある企業が、あなたが提供する商品やサービスをより安い金額で売り始めたら、勝ち目はありません。
価格以外で差別化できないのなら、どこにでもある商品やサービスだということです。自らがリスクを負ってビジネスを起こすときに、価格以外に差別化できないような商売をして何になるのでしょうか。スモールビジネスを考えるときは、売り上げがそれほど多くなくても、きちんと利益が残るようなビジネスモデル「多利少売」が必要です。
1つの商品から複数のお金を生み出す
利益を多く得られるようにしていく事は、スモールビジネスでは非常に大切です。また、「同じ商品から複数の収益源を作れるか」ということも収益性を高めるためには見逃せない要素です。1つの商品に手間を加えることなく、お金に換える方法がいくつあるかを考える。例えば撤去した自転車は、①輸出②販売③レンタル④鉄くず、と自転車の状態により売り先を変えることができます。
ビジネスは撤退から考える
ビジネスからの撤退のタイミングや判断は、ビジネスを立ち上げるよりも非常に重要です。特に売り上げが思うように立たない時、新たに借り入れをするか、撤退をするかという判断は、その後の人生にも左右してきます。特に新規でビジネスやサービスを立ち上げる場合は、どういう状況になったら撤退するかという事はとても重要なため、ある程度明確にしておく必要があります。
またビジネス立ち上げの前には、そのビジネスやサービスをテストすることが重要になります。テストの段階でいろいろやってみて、クリアできない問題が多く、展開が難しいと感じる場合も、中止するという決断も必要です。
ライフ・タイム・バリューから見る2つのビジネスパターン
顧客生涯価値(Life Time Value)とは、1人のお客さんが、あなたのお店で生涯にいくらお金を使うのか、という意味で用いられています。例えば、1人のお客さんが、月に1万円の買い物を5年間継続してくれたとしたら、60万円が顧客生涯価値になります。売り上げが見込めると、広告費や販促費など計画が立てやすくなります。
ビジネスパターンとしては次の2つがあります。
①お客さんと一緒に歳をとっていくパターン
②お客さんがある特定の年代・タイミングの時に通り過ぎるパターン
ライフタイムバリューを最大化するには、以下の施策が必要になります。
①平均購入単価を上げる
②購入頻度を上げる
③継続期間を延ばす
④獲得費用を下げる
⑤維持費用を下げる
スモールビジネスでは、幅広い年齢層に対する商品やサービスよりも、特化してしまった方が圧倒的に結果を出しやすいので、ターゲットを絞ることが得策です。
最短で結果を出すためにはパクる
ゼロから何かを考え出したり、生み出す出そうとすると時間もお金もかかります。また、それが正解かどうかも分かりません。そのため、世の中に既にある事例をパクってお金に換えるのです。成功している要素を自分が扱う商品やサービスに置き換えて使ってしまうのです。
他人のウリをパクる3つの方法
①流行っているビジネスが何をウリにしているか調べる
流行っているお店などが、何を売りにしているかを数多く調べる。次に、あなたの同業者がうたっている売りを調べる。両方の数が溜まったら、お互いの売りを相殺する。その中で残ったものをウリの候補として考えることができます。
②あなたがターゲットとするお客さんが、よく使うであろうサービスや購入する商品を扱うお店を調べる
お金持ちはお金持ちの行動を取り、お金持ちの感覚で消費を行います。その感覚を理解しているお店は必ず流行ります。その要素は何かを徹底的に観察してぱくって自らのサービスに取り入れるのです。もちろん、お金持ちに限ったことではなく、工場で働く人でも、営業職の人でも、主婦でも同じことです。
③自分の商圏外で流行っている同業のお店や類似店のコンセプト、やり方をそのままパクりましょう。これほど簡単で成功率が高いパクリ方はありません。誰かが既に試行錯誤をしてウリを形にし、ビジネスとして成立させているという結果を出しているのですから、それをパクらない手はありません。
顧客層が同じ異業種から情報を収集する
自社の顧客は、他のお店でも何らかの消費活動を行っています。自社の顧客と同じ顧客をターゲットにしている会社をベンチマークすることで、自社の顧客層はどういったことに興味を持ち意識があるのかということを把握していきます。
同じ顧客層の異業種にお客さんが群がっているのであれば、その会社はどのようにお客さんを集め、どのような言葉を使い、何をウリにしているのか、どのような売り方をしているのか、トータル的な集客や販売戦略をチェックします。
テストマーケティングのメリット
あなたの基準をクリアした商品やサービス、アイデアが本当にお客さんに求められているのか?それを確かめるまでは勝負を急いではいけません。ビジネスはリスクを完全にゼロにすることは難しいですが、出来る限りリスクをコントロールし、最小限にすることは可能です。
テストの最大の目的は「生の情報を集める」ことです。生の情報が集まれば、判断をくだすことができます。判断をくだし実行すれば、よくも悪くも結果という反応を得ることができます。悪い結果を排除していくことで、情報の精度がどんどん高まります。精度の高い情報を持ってことにあたれば、成功の確率を高めることができます。情報がなければ判断をくだすことができません。必ず小さくテストを繰り返し情報集め、精査して洗練させ、方向性が正しいかを判断していきます。ビジネスのリスクを圧倒的に低くしていくことができます。
ビジネスの輪郭を明確にしていくには「テスト」「パクり」「情報収集」の3つは欠かせません。テストを行うことで得られるメリットはたくさんあります。
①ビジネスをギャンブルでなく、理詰めで構築できるようになる
②やらないことを明確に把握し、やるべきことに集中することができる
③お金と時間を圧倒的に節約できる
④効果のあることだけに注力することが可能となり、さらに結果が出る
⑤アイデアを何通りも試すことができる
⑥人に頼らない再現性の高いノウハウを構築できる
⑦リソースの振り分けができるようになる
⑧成功の確率を高め、失敗の確率を低くすることができる
⑨業種業態に関係なく応用可能な概念を手に入れることができる
⑩具体的に何をすれば良いかを常に把握できるようになる
集客は自動化できる
スモールビジネスを成功へ導くために、絶対に外せない要素は集客とセールスです。集客を上手に行えるようになると、セールスはものすごく簡単になります。しかも、集客は自動化できる最たるものです。見込み客はどこにいるのか?見込み客にどのようにリーチするのか?どのようにして受け入れてもらうのか?ということを考えます。
集客の目的は、あなたが扱う商品やサービスに興味があるかないかを振り分け、興味を持った人があなたのもとに集まるようにしていくことです。集客をするという事は、情報発信をするということです。あなたの商品やサービスに興味を抱く人たちに、正しいメッセージを届け、アクションを起こしてもらうことです。まずは、あなたが求めているお客さんに向けて、適切なメッセージを届ける努力をしてください。
反応がない場合は、伝え方やターゲットや媒体などを変えながらテストを重ねます。この時一度に全てを変えると、何が原因か分からなくなってしまうので、反応が取れない理由が不確かな場合は、1つづつ変えていくのが良い方法です。
顧客のステージで分かれる集客プラン
ビジネスで収益を上げるために必要な事は「集客」「リピート」「十分な利益」です。集客とリピートの流れを仕組み化していく事は必要不可欠となります。集客といっても、新規客を集めるのか、リピート客を集めるのか、休眠客を集めるのか、状況により内容や手法も変わってきます。
ビジネスを立ち上げたばかりの時は、お客さんは少ないので、新規客を集めます。既にお客さんがいるのであれば、リピート客を集める手立てが必要です。そして時間の経過とともに、以前は購入してくれていたお客さんが何らかの理由で購入しなくなることが出てきます。そこにもアプローチは必要ですが、休眠客の掘り起こしは、最優先事項ではありません。
新規客を集める
ビジネスで結果を出すためには、見込み客をどうやって集めていくかが非常に重要です。あなたの商品やサービスを求めている人が、あなたの元へ集まってくるような流れを構築してしまえば、特別なセールススキルを持たなくても、ビジネスをうまく進めていくことが可能になります。ビジネス自動化の秘訣は、集客とリピート客の自動化を構築していくことです。
集客は、効果のあるメッセージを正しく届けることができれば、ビジネスを軌道に乗せる可能性が高まります。集客で1番困る事は、自分がターゲットとしているお客さんがどこにいるかわからないことです。そのため、適切なメッセージを届け、お客さんを顕在化させる必要があります。
集客の秘訣は、お客さんを顕在化させ、そこにアプローチすることです。集客するためには「群れ」を探すことです。「群れ」とは、ターゲットが集まる場所や目を通す媒体や所属する組織などです。ターゲットが集まっている場所にメッセージをダイレクトに届けることができれば、少ない手間とコストで仕掛けを打てるので、集客が楽になります。
「群れ」はいろいろな塊で考えることができます。職業や収入、役職、趣味、地域、独身、既婚、性別、年齢、社会的信用、ライフスタイルなどです。社会的信用というのは、ローン審査の通りやすさです。こういう人たちは、大企業の社員や公務員などです。社会的信用がある人には、大きな買い物をしてもらいやすい傾向があります。さらに、学校の先生や警察官、消防士、役所の職員などの職業となります。こういう人たちが群れている場所はどこか、それに接触するにはどうすれば良いのかということを考えていくのです。
適切なメッセージで振り向いてもらう
適切なメッセージとは、「私のことをわかってくれている」という理解の共有と考えることができます。そのためにはお客様が抱いている不満や不安を知ることが重要です。最も簡単でストレートなメッセージは、「あなたはどんな悩みを解決してくれる人なの?」ということを伝えてあげることです。
仮に畳屋さんであれば「畳表の張り替えや畳の入れ替え」をすることが商売となります。単純に「畳を張り替えます。安いです。50年やってます。がんばります!」と伝えても、メッセージとしては非常に弱いです。それよりも、「畳のささくれが洋服についてお困りの方へ」と伝えてあげた方がメッセージとしては強力なものになります。その上で解決策を提示してあげます。
畳が擦り切れてささくれが出て困っている状態の写真や、それがもたらす弊害、「ウリ」やオファーなどを伝え、実はこんなに安く張り替えはできるんですよ、しかも50年も地域に密着して頑張ってきたから、安心して頼みますよ、と伝えていきます。このように、適切なメッセージを作り投げかけることが、見込み客をあぶり出し、ストレスのない集客やセールスへとつながっていくのです。
1つの商品で解決できることが1つとは限りません。畳は空気をきれいにしてくれる、湿度を保ってくれるといった効能があるため、そこから解決できるメッセージを作り、新たに別の案内を作成し伝えてあげることで、別のお客さんをあぶり出すことができます。
あなたが扱う商品やサービスはどのような問題を解決させることができるのか?ということを把握した上で、人が感じている不安や不満とあなたが解決できる要素の接点を意識することが適切なメッセージを作るために重要となります。
適切なメッセージを作るという意識は、ビジネスの自動化を構築する上でとても大切です。トークスクリプトやセールスなど効果のある適切なメッセージは、人に依存せずに結果を出す方法となります。
他人の資産の活用がビジネス成功のカギ
ビジネスで結果を出す要因の1つは、「他人の資産を活用する」という考え方です。ビジネスに必要なものは全て自社で揃えるというのが当たり前ですが、自社で全て完璧に揃える前に、自社以外で既に持っている人たちを巻き込むことはできないか、他者が持っている環境活用できないかということを考えることが、リスクを最小限にして、最大の利益を導き出すために必要な思考です。
自社の商品を委託販売してもらう、自社のチラシを他店に置いてもらう、ネットで商品やサービスを紹介してもらうといった身近な活用から考えてみましょう。そうすることで人材や出店、集客、販促、在庫、時間、管理といったコストや手間を削減し展開していくことが可能となります。
ビジネス自動化は4つの要素で作り上げる
スモールビジネスを自動化していくには、特別な才能や能力は必要ありません。ビジネスを自動化し、あなたの元から手離れさせるためにやるべき事は、大きく次の4つの要素に分けることができます。
①ビジネスの核を集中して作り上げる
②自社のビジネスモデルを可視化しパーツ化する
③ビジネス自動化のための指針を決める
④各パーツを仕分けし、誰に任せるかを決める
なぜうまくいかない人がいるのか?
自分の考えに固着するすると失敗する。自分の感情や欲、主観で動くから失敗してしまう自分の考えをルールの中に組み込まないようにすることが大事です。まずはきちんと稼ぐことが必要です。失敗の確率を限りなく低くして、成功の確率を少しでも高めていくことです。
商売を始めようとすると、みんな商品やサービスから考え始めます。どんなものを売ろうかな、どうやったら売れるかな、売れそうな商品やサービスは無いかな、すごい商品はないかな、これから流行りそうなものはないかな。当たり前のことのようですが、実はこれが最初の間違いです。
どうやって集客するか、どうやって売るか。お客さんのニーズに合わせて商品の形を変えたり、売り方を変えたりすることもあります。別の商品をヒントに、より効率よく稼ぐためにどうすれば良いかを考えることもあります。あるいは、「これをやってはいけない」と決めておくこともあります。でも、「これを売る」と考えた瞬間、こうしたたくさんの選択肢が見えなくなって、ただ売ろうとしか考えなくなります。その中で間違ったものを選択したまま進み続けてしまい、結果的に失敗します。商品やサービスを塾に考えるなと言うのは、その商品がダメだと言うことではなく、思考の枠を狭めてしまうからです。
どう売るかではなく、勝手に売れる仕組みを作る
仕組みさえ作っておけば、売るものは何でもいい。どのようにお客さんが来て、どのように売れていくかを分析する。その流れを再現する仕組みを作る。これだけできてしまえば、他が多少まずくてもどうにかなります。
集客とセールスは1連の流れで、2つに分けられるものではありません。端的に言えば、商品に興味を持ったお客さんを集めることができれば、自動的に売れます。もちろん全員に売れるわけではありませんが、そこからは確率の問題です。みんなが買ってくれる商売なんて存在しません。最後に買うか買わないかを決めるのはお客さん。商品やサービスを伝えて、見込み客を集める。そして実際に買うか買わないかを決めてもらう。商売としてするべきなのは、この仕組みを作ることだけです。
僕たちがやるべきなのは、商品とお客さんをつなぐことです。商品やサービスは自分とは無関係に存在していて、お客さんも世界中にいる。この接点として自分がいる。そう理解するだけで可能性は無限に広がります。
商売を他人に任せられるようにする
個人に依存しないというのは、誰にでもできるということです。一度仕組みを作り上げてしまえば、誰がやっても同じ結果が出ます。誰がやっても同じ結果が出るのであれば、人に任せることができます。仕組みを作り上げた後は、商売をまるっと、他人に任せても良い。売るものが変わっても、そのノウハウ自体は同じです。
商売は問題解決を代行すること
世の中の商売はすべて、問題解決の代行で成り立っています。例えば、水道の水漏れを止める、壊れたパソコンを修理する。美容師は髪が伸びてきたという問題を解決しています。飲食店もお腹が減った、お酒を飲みたいといった問題を解決しています。問題の大きさや深刻さという違いはあるにしろ、みんな何かしらの問題を解決してもらうためにお金を払います。
問題には、「無知」「無関心」「問題認識」「痛み」の4つの深さがあります。「無知」は知らない。「無関心」は知っているけれど興味がない。「問題認識」は解決させたいと感じている。「痛み」は今すぐ解決させなければいけない緊急の問題です。
痛みを感じてる人にアプローチすれば、いくらでもお金を払います。商売として次にやりやすいのが、問題を既に認識している人に、その解決策を得ることです。客層としては、ここがいちばん多くなります。人はどんな問題が解決されるか、そしてその問題解決によって得られる未来に期待をするからこそ、お金を払います。
どんな問題があるか?を探す
実際に売ってみるまでは、それにお金を払ってくれる人がいるのか、どれくらいのお金になるのかわかりません。売れたとしても、生活できるだけのお金にならなければどうしようもないわけです。商品から考えるのではなく、「世の中にはどんな問題があるのか」を探す方が早道です。大きなニーズを知って、その問題解決ができる商品やサービスを提供すれば、失敗の確率は大きく下げることができます。
商売の大事な基準
なるべく安く立ち上げる
少ないお金でできる商売かどうか。いかにお金をかけずにお金を生み出すかは、商売の基本です。商売がうまくいかなくなる理由は、損益分岐点が高くなってしまうからです。
他者の力を借りる
お金をかけないための視点として、他人のリソースを使うということも大切です。
趣味やこだわりをビジネスにする
給料以外の方法でお金を稼ぐにはどうすれば良いのか?
最初は小遣い稼ぎからでいい
継続的にお金を生み出す仕組み作り
チャンスは常に人々の不満の中にある
帳簿をつける
帳簿をつけたり読み解いたりする習慣は、起業当初につけるようにすると、今後の事業の展開に大いに役立つ。自分の事業について頭の中でわかっているつもりでも、実際に数値で表した時、感覚とずれている部分があれば、感覚を修正できる。数値できちんと把握することで、現実的な対策を打ちやすくなる。機材を買ったり人を雇ったり、何らかの投資を行う場合において、それが投資に値するものかどうかは、数値で普段からきちんと把握しておかないと、即断できなかったり、最悪の場合、判断を誤る可能性が高まる。
帳簿で算出されている利益の30%程度を税金のための資金として、別の口座に移しておくと良い。
サラリーマンが起業するときの最大のリスクは、安定収入がなくなることです。 それを、回避するために会社を辞めずに起業してみりる。サラリーマンが自衛のために起こす行動として、転職、資格、副業、独立開業は間違え 週末に、自分の趣味や特技を活かして、自分のビジネスをしている人たちとして、 ・インターネットを使って趣味のカメラや鉄道模型を売る人 ・趣味の自転車で得た自転車修理の技術を人に教える学校を開校した人 ・自分が作曲した曲を、自分でCD化して販売している人 ・結婚式の司会の副業がこうじて、司会者派遣業をはじめた人 ・夜景鑑賞で得た知識を生かして夜景評論家と称している人 が紹介されており、彼らに共通していたのは、 ・お金をかけずにはじめたこと ・インターネットを駆使していること ・自分の大好きなことをビジネスにしていること 彼らは、「自分がすでに持っているものを、どうしたらお金に変えられるのか」を考え、成功した人です。 「週末起業」の魅力として、ローリスク・ローコスト 本当の魅力は、「リスクをとらず、元手を準備することもなく、起業というきわめてエキサイティングなライフスタイルを、簡単に手にすることができる」ところにあるのです。 …手っ取り早くできることからはじめる… …ビジネスプランを書き上げたり、顧客情報を集めたり、人脈を広げたり、ホームページを立ち上げたりする…。 …なかでも「自分のアイデアに対するお客さんのニーズはあるのか」「そもそもビジネスになるのか」といったことは、起業する前に調べておく…。…試験的に事業をはじめてみる…。 とりあえず現金主義に徹し…。 …リスク回避を最優先する…。 週末起業の具体的なアイデアが盛りだくさん 成功する週末起業の考え方 「なぜ起業するのか」を明確にする…。 金額や時期などの具体的、かつ客観的な指標で表現された目標があるといいでしょう。 さらに、これを紙に書いておき、年中眺めるとやる気を維持するのに効果があり、成功の確率がぐんと高まるはずです。 「どんなテーマ(分野)で起業するのか」を決め、その分野が次の三点を満たすか考える。 ・やりたいこと ・できること ・時流に乗っていること 「自分が何をやりたいのか」分からない人は、 ・お金を払ってでもやりたいことは何だろう ・一晩くらい寝なくてもできることは何だろう ・これまでに最もお金を使ってきたことは何だろ ・二時間ぶっとおしで話しつづけられることは何だろう と自問してみる また、自分の趣味に関して「困っていること」「あったらいいな」と思うことがアイデアにつながる …いろいろと困ったことがあるなら、それをあなたがビジネスで解決できないか考えてみましょう。こうすると、アイデアが出てくるのです。 商品と仕組みが決まったら、それが「ビジネスとして成立するのか」をチェック ・お客さんはいるか?「あなたの商品は売れるのか」 ・すでにやっている人はいないか? 週末起業では「ナンバーワン」を目指すのでなく「オンリーワン」を目指すほうが得策です。 「ニーズは確実にあるが、お客さんの数が少ないため大資本が参入していない」そういう市場を見つけ、「自分にしかできない」「誰もやっていない」やり方で参入できればベストです。 ニッチ市場への参入が週末起業に向いている †効率のよい顧客獲得の方法 …あなたは最初のお客さんをどのように開拓しますか? どんなビジネスでも必要なのが顧客の獲得です。この営業には基本があります。それは、 ① 見込客を集め ② そこに売り込みをかけ買っていただき ③ さらに二度三度とくり返し買っていただく ということです。 ここでいう「見込客」とは、買ってくれそうなお客さんのことです。 ここでもインターネットを活用します。これがかぎられた時間、資金、人手のなかで効率よく営業をするカギなのです。 例として、メルマガ。 週末起業をはじめるにあたり、最低限知っておくべき税務の基礎知識 税金には大きく分けて「所得税」「消費税」「資産課税」があります。 「所得」には十種類の区分がある。 週末起業家に関係の深い三つに限定して説明 給与所得 給与や賞与にかかる税金でサラリーマンが毎月支払っているものです。給与から源泉徴収され、勤務先が代行して納税しています。 事業所得 法人化せずに事業をしている人が、その事業から得た所得のことです。 雑所得 本業収入に付随する副業などの収入です。 法人のメリットや起業について 「起業=業を起こすこと」とは、世の中に役立つことをして、その対価としてお金をもらう仕組みをつくること 結局、サラリーマンは、会社がつくれないからでなく、お金を生み出す仕組みがつくれないから起業に踏み切れずにいるのです。 目の前にぶら下がったモノを何でもかんでもやってみた、ほとんど失敗した、でもうまくいったわずかなものがあった、それだけが残っている、それだけのことなのです。 新しいことをはじめ、軌道に乗せるには、このように試行錯誤すること、うまくいくまで続けること、月並みですがこれしかないと思います。この過程を起業といい、それができる人を起業家というのだと思います。
うまくいかなければ引き返せばいいのです。 ですから安心して最初の一歩を踏み出してください。 起業を考えている人や、少しずつ起業に向けて行動を起こしている人にお勧めできます。
新しい仕事をつくり出す秘訣は、人びとがかなえたいと願う希望を見つけ、それを満たすこと
自分の情熱とスキルを、他人にとって有益なものと一致させよう
(情熱+スキル)×(問題+市場)=ビジネスの機会
マイクロビジネスを立ち上げたいと考え、誰かの役に立とうと努力しはじめるなら、あなたが進んでいる方向は正しい
あなたのビジネスが、人のほしがるものをより多く提供するか、ほしくないものを取り除くこと(あるいはその両方)を目標にしているなら、そのやり方は間違っていない
つまずいたときは、自分に問いただしてみよう
「どうすればもっと人の役に立てるだろうか?」
大きく伸びるベンチャービジネスの3つの条件
1、みんなが使っているものを対象とする:大きい市場を狙う
2、みんなが煩わしさを感じているものを対象にする:大きな非効率がある市場が良い
3、技術革新や規制緩和で、その煩わしさを取り除く可能性のあるものを対象とする
参考文献
中村裕昭『小さな会社で大きく稼ぐ! 最強のビジネスモデル』つた書房、2019年、232頁
中村裕昭『ビビりの起業法』総合法令出版、2020年、240頁
土井貴達『独立・起業の鬼100則』明日香出版社、2022年、240頁
藤井孝一『【新装】週末起業 虎の巻:会社を辞めずにできる起業の練習帳』ごきげんビジネス出版、2016年、150頁
クリス・ギレボー『1万円起業:片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法』本田直之訳、飛鳥新社、2013年、227頁
田原総一朗『起業のリアル 』プレジデント社、2014年、256頁