ピーター・ティール、ブレイク・マスターズ『ZERO to ONE:君はゼロから何を生み出せるか』関美和訳、NHK出版、2014年、256頁

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本書は、「新しい何かを創造する企業をどう立ち上げるか」について書かれている書籍です。

そして、「これまでにないビジネスを成功させるために自らに問うべきこと、答えるべきこと」は何か、を提示してくれます。

「ドットコム・バブルの崩壊」から学んだ「4つの大きな教訓」

1、「少しずつ段階的に前進すること」

2、「無駄なく柔軟であること」

3、「ライバルのものを改良すること」

4、「販売でなくプロダクトに集中すること」

「ゼロから1」を創造するとき、正しいのは上の4つの教訓の「逆の原則」だという。

そして、現在の独占企業(例えば、優れたアルゴリズムによる検索エンジンで市場を独占するGoogle)は、次の4つの特徴のいくつかを「合わせ持っている」。

1、「プロプライエタリ・テクノロジー」

2、「ネットワーク効果」

3、「規模の経済」

4、「ブランディング」

スタートアップ企業は、4つの特徴の「いくつかを組み合わせ」、「慎重に市場を選び、じっくりと順を追って拡大」することにより「独占」が築ける。

「スタートアップが狙うべき理想の市場は、少数の特定のユーザが集中していながら、ライバルがほとんどあるいはまったくいない市場だ。」

「あれもこれも中途半端」にするより「いちばんいいと思うことを決め、それを実行する」ことが大切。

スタートアップ企業の構想を練るとき、「そのビジネスは10年後に間違いなく存在しているか」を問い、「答えを出すべき7つの質問」に答える必要がある。

等など。

本書は、起業したい人・する人だけでなく、未来を今よりもより良くしたいと考えている人には、得るものが多い内容ではないでしょうか。